■分散分析:繰り返しのない二元配置
t検定では2つのグループの平均を検定しましたが、3つ以上のグループの検定を行う場面もあります。
その時に行うのが分散分析です。
Excelの分析ツールの分散分析では、取得したデータの形式によって異なる方法で分散分析を行います。
ここでは繰り返しのない二元配置と呼ばれる形式のデータを分散分析する場合に用いる「分散分析:繰り返しのない二元配置」をご紹介します。
分析ツール「分散分析:繰り返しのない二元配置」の説明
分析ツール「分散分析:繰り返しのない二元配置」では、次の表のように要因が1つ、ブロック単位でデータを1ずつ取得しているデータに対して用いる分散分析ツールです。
| | 水準1 | 水準2 | 水準3 |
| ブロック1 | 10.66 | 12.29 | 13.21 |
| ブロック2 | 11.02 | 11.08 | 10.65 |
| ブロック3 | 10.75 | 11.32 | 11.06 |
| ブロック4 | 10.48 | 11.61 | 11.1 |
| ブロック5 | 12.85 | 11.94 | 11.48 |
全てのデータを欠落なく取得する必要があります。
帰無仮説と対立仮説は以下のとおりです。
帰無仮説H0:「各要因、水準の平均は等しい」
対立仮説H1:「各要因、水準の平均は等しくない」
手順
次のデータで分散分析を行います。
[ツール]-[分析ツール]から、「分散分析:繰り返しのない二元配置」を選択し、OKをクリックします。
次のダイアログで、入力元、出力オプションを指定します。
| 入力範囲 | 全標本の入力範囲を指定します。 |
| ラベル | データの先頭行をラベルとするときにチェックします。 |
| α | α(有意水準)を指定します。 |
| 出力オプション | データの出力先を指定します。必要に応じて、セルの指定、ワークシートの指定、ブックの指定を行います。 |
OKをクリックし実行すると、以下のような出力が得られます。
| 概要 |
| 標本数 | 各ブロック、水準の数です。 |
| 合計 | 各ブロック、水準の合計です。 |
| 平均 | 各ブロック、水準の平均です。 |
| 分散 | 各ブロック、水準の不偏分散です。 |
| 分散分析表 |
| 変動要因 |
標本 :要因2を表します。
列 :要因1を表します。
誤差 :データの誤差を表します。
|
| 変動 | データの平方和です。 |
| 自由度 |
標本 :「ブロックの数-1」です。
列 :「水準の数-1」です。
誤差 :「(ブロックの数-1)x(水準の数-1)」です。 |
| 分散 | 「変動/自由度」です。 |
| 観測された分散比 | 「誤差の分散」です。 この値が大きくなるほど、水準内の分散に対して水準間の分散が大きくなります。つまり水準間の差が大きいことがわかります。 |
| P-値 | 分散分析におけるP-値です。この値が指定したαよりも小さい場合、帰無仮説が棄却され、対立仮説が採択されます。 |
| F 境界値 | 指定したαから求めた棄却限界値です。この値が分散比よりも大きい場合、帰無仮説が棄却され、対立仮説が採択されます。 |
今回の検定では、ブロック(行)のP-値はαよりも大きいため対立仮説が棄却され、帰無仮説が採択されます。
一方、水準(列)のP-値はαよりも小さいため帰無仮説が棄却され、対立仮説が採択されます。
つまり、水準には有意差がありますが、ブロックには有意差がないと言えます。
|